京町家・中古住宅をリノベーションにより上質な空間へとプロデュースする京都の不動産会社 株式会社 八清

京町家査定

京町家の人気と資産価値についての考察

なぜ、京町家は人気があるのか? 改装後、時間を経過しても高く流通するのは何故なのでしょうか?  この現象は単なるブームではないと考えています。本コラムではその理由を解き明かします。

京町家の資産価値

京町家の資産価値が作られる要因とは

当社のWebサイトにより賃貸や購入を希望される多くのお客様が常時待機されておりますので、売りや貸しに出された京町家はどんどん流通していきます。

京町家は平均築80余年と、古く老朽化した建物が多いのですが、構造を含む全体的な改修を実施された上で、その後構造材の腐朽や白蟻のチェック、雨漏りのチェック、換気、建具のお手入れ等メンテナンスがきちんと出来ていれば、建物の価値は維持されると考えています。

立地の希少性

京町家は旧市街地に建って居る事が多く、この立地が資産価値上の
最大の強みであり、お客様の購入動機となっているはずです。

旧市街地は現在の京都市の中でも利便性の良い中北部に位置し、
立地そのもの価値と希少性があります。そして京町家が多く残り
景観や風情の良い地域である可能性が高いです。

(京都の中でも地域・物件により個別差があります。)

京町家の希少性

京都市内には47000軒の京町家が現存しておりますが、
現在でも毎年2%のペースで開発により解体されております。

京町家は建築基準法の法令下では建築が容易でない、
伝統工法によって建てられています

新築では見ることのできない石場建ての柱・梁・ごろんぼ。土壁の味わい。繊細なデザインの建具、欄間。町家を建てたその当時の色々な職人の技と遊びが詰まっており、我々の感性と知的好奇心を刺激します。

結局は需給バランス

弊社には京町家をお求めのお客様から、日本全国、海外からも多数のお問い合わせがございます。

不動産を購入したい方、借りたい方がたくさん居る=これが需要であり価値といえます。

需要が高まると市場の競争原理が働きます。

売買市場が活性化し欲しい人が増えるため流通性が高まり、価格も上昇します。

賃貸市場が活性化すると、家賃が高く設定出来たり、
稼働率が上がり収益性が高まります。

京町家にもローンが適用できる

ファイナンスも京町家の流通性を高める重要なファクターです。

古い家だから融資の際に不動産の担保価値が見てもらえないのでは? と思いのお客様が居られるかもしれません。そんな心配はありません。 京都の地場の銀行ではリノベーション京町家は適切に評価をして頂いており、ローンの適用が可能です

京都信用金庫様の商品では条件によっては再建築不可の京町家に関しても融資が可能になっております。

量から質の文化へ

高度成長時代は大量生産の消費の時代でしたが、人々の生活が豊かになり、情報やモノが安く手に入り使い易くなり、本物志向が高まりました。

新築にはない、温かみ、居心地、落ち着きや、経年の味わいを感じる京町家に、自分らしいライフスタイルを求める方が増えています。

やや暗い空間に涼と明りをもたらす坪庭の緑。

気密性・断熱性といった住宅性能だけでは決して得られない天然の空気感や木の家の質感、素材の経年変化を楽しむナチュラル・エコな生活は様々な層のお客様に支持されています。

年々価値が高まる京都の旧市街地

日本は高齢化社会となり低消費社会ともいえる成熟期に突入しました。

現代社会では移動にコストと時間のかかる郊外よりも、貴重な時間や利便性、コミュニティに所属する楽しみを得られる市街地を評価するようになってきています。 

高度成長時代に郊外に家を建てた壮年層が徐々に便利な街中に回帰して、第二の人生を楽しまれています。

それは首都圏でも関西でも同じでこの傾向は当分変わらないでしょう。

京都市内でも明治時代末期に市街地だった、市内中心部(上京区、中京区、下京区)に人口が集中しつつあります。

決して京都出身の永住層だけでなく、地方からの移住者、短期就労者、学生、旅行者、別荘所有者と様々な方が京都の多様性を形成をしており、それが京都に潤いと独自の発展をもたらしています。

そして海外でのKyotoの知名度は年々高まっており、文化観光都市としての京都をリスペクトしている京都ファンが欧米を中心に増えてきています。

他の都市には無い寺社仏閣、史跡、山と川に囲まれた自然

茶道や華道に代表される伝統芸術と古美術

歴史文化都市としての側面、大学の多い文教都市としての側面、反中央、反権力の気質を持った中小企業のためのベンチャー都市の側面もあります。 任天堂や京セラなど京都に本社を置く世界的に有名なメーカーも、もともとは京都のベンチャー企業です。

そして京料理に凝縮される繊細なプロダクトデザイン。

新・旧が微妙なバランスで融合する京都が醸し出すこのブランド感が全国の京都ファンを唸らせ、憧れの京都の別邸への所有欲を沸かせるのです。

最後に

この懐の深さが京都という土地のポテンシャルであり、市内に47,000軒ほど残る歴史建築=京町家が全国の個性的でクリエイティブなオーナーに流通していく大きなモチベーションになるのです。

京町家は生き物ですので、換気や雨漏りを防いだりといったメンテナンスは必要ですが、それが継続された場合、資産価値は維持されていく事と確信しています。

京町家人気は一時的なブームではありません。皆さんの古い邸宅や京都に対する慈しみや好奇心といった普遍的な感情によって支えられているのです。

当社では京町家流通の様々なシーンでお客様のお手伝いを出来ればと考えております。

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